はじめまして。BY(バイ}と言います。
名古屋・今池のまちに新しくオープンしたコワーキングスペース兼多目的スペースです。そもそもなぜこのスペースを作ろうと思ったのか?どういう場所にしたいのか?一言では言い表し難いのですが、きっかけは偶然で、このビルを一棟借りし、1Fで居酒屋円満、2Fに喫茶バンカムを営んでいる、松本さんとの出会いから。たびたび利用していた2Fの喫茶バンカムはトイレだけが3Fにあって、その手前に喫煙スペースが設けられていました。自分はよくそこでタバコを吸っていて、ふと見ると、暗がりの中に、薄ぼんやりと住居のような空間が。iPhoneのライトを灯しながら、中を(勝手に}探索。そこには、カビと時間ごと固まったキッチンとお風呂と居間がありました。おそらくもともとこのビル一棟が料理店だった頃に(外壁にまだその名残があります}働いていた方が住んでいたであろう場所でした。松本さんに「3Fはあのままもう使わないんですか?あそこで何かやっていいですか?」と声をかけると、二つ返事で「いいですよ!」と。最初は自分のための新しいオフィスにしようかなと思っていました。昼は、喫茶バンカムでランチを食べ、夜は居酒屋円満でお酒を飲んで、そんな楽しそうな仕事場になりそうだ、にやにやと。ある時、東京のダイケイミルズという建築デザイン会社が、建築物を建てる際に出た端材をオフィス空間で無料配布していて、そのビルに訪れた時のことをふと思い出し、そうだ(イベントに遊びに行く感覚で誰でも入れるオフィスにしよう}と。でも、誰でも入れるためには、来る理由が必要だなと。そこで、まず声をかけたのが、同じ名古屋で古着の輸入をしていたり、古いものを集めていたり、古い本を集めている3人。彼らからそれぞれ古着、古物、古本を集めて販売しよう、と(なぜ古いものにしようと思ったのか?はわからないんですが、空間設計/改装においても、もともとこの空間が持っていた空気やムードと経過した時間をできれば残して、樹脂か何かでそのまま固めてしまいたいと思ったことと紐づいているような気もします}。常に更新を重ねていく、(古くて新しい場所}にしよう、と。では、(新しい場所}とは何か?と考えた時、ひとつは名古屋にはまだグラフィックデザインなどのARTとWORKの狭間にあるような、作品と仕事の両立とも言えるようなクリエイターの展示をしたり、理解を深めたりできる場所がないなと思っていたことと、それが若いクリエイティブな人材の不足につながっているような気がして、当たり前ですが才能やモチベがある人ほど東京や海外へ出て行ってしまう(というか、名古屋にもいるかもしれないけど、彼らと会える場所がない}のは少し寂しい(LIVERARYというメディアを10年やってきた中で、有志で集まった編集チームという形を続けてきて、やはり若い人材でやる気がある人ほど、嬉しくも悲しくも外の世界へ旅立ってしまうことは、ずっと悩みのひとつでした}。で、そういう若者たち、クリエイティブに興味がある人たち、好きなことを仕事にしたい人たちが集まってくるような、集まるだけでなく有益な場にしよう、と。グラフィックデザインを始め、さまざまなジャンルのプロのクリエイターたちの展示/販売をしたり、トーク/対話ができたり、ワークショップ/教育を受けることができたり、そういう(新たな学びが生まれる場所}にしたいな、と。あとは、そうそう、自分ひとりで家で仕事をすることにそろそろ飽きてきたんだった、じゃあ一緒に仕事ができる仲間みたいな存在が、普段からすぐ会話ができるような距離/空間に居たらいいな、とも。自分が声をかけようと思いついたのは、名古屋を拠点に活動する、グラフィックデザイン、建築デザイン、WEBデザイン、ファッション/プロダクトデザイン、作曲、映像、とさまざまな職能を持った人たちでした(まだ彼ら全員入居することが決まったわけではないので、入りたい人はご相談を}で、あわよくばこの場所に集まったメンバー、外部から来てくれたクリエイターたち、はたまた偶然新しく出会った人たちと、この街を起点に、何か一緒に(新しいアイデアや仕事}が生み出せたら、とまあどんどん夢が広がり、そんな(新しい、真の意味でのCOWORKINGスペース}ができたら、と考えたのでした。一言では言い表し難いのですが、(誰のものでもない、ニューで、オープンな場}にしていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。